主婦の家事は○○万円以上の価値?共働き家庭での家事に対する私の時間の使い方
家事は夫婦の共同生活の中で生まれる仕事です。特に共働き家庭であれば「夫婦で分担するべき」と思われますが、実情はそんなに簡単ではありません。
2016年に株式会社マクロミルがフルタイムで働く既婚の男女を対象に行った調査によると、家事に関して「夫と妻で分担して行っている」と答えた人の割合はわずか32.2%でした。
一方で「妻がほとんどの家事を担っている」、「妻が主に家事を担っているが、夫も少し分担している」と答えた人の割合は合わせて63.8%とおよそ3組に2組が妻の家事に依存していることがわかりました。
男は外で働き、女は家の中で仕事をするといったステレオタイプなイメージを抱く旦那さんから「家事なんて女の仕事だろ」と言われることも未だにあるかもしれません。
夫婦の家事分担の理想と実態を元に、妻の家事は一体いくら分の労働に値するのか、家事を肩代わりしてくれる家事代行について詳しくご紹介していきます。
目次
夫婦間の家事分担割合の実態と理想
株式会社マクロミル調べ
共働き世帯の家事分担割合の理想
共働き世帯の夫と妻の家事分担の理想に関しては、「夫50% 妻50%」が最多の41.9%となりました。
次に多いのが「夫30% 妻70%」の13.1%が多くなっていますが、できるだけパートナーと2人で分担したいというのが妻の本音でしょう。
共働き世帯の家事分担割合の実情
一方で上記の家事分担の割合に関する実情に関しては、「夫10% 妻90%」が最多の22.9%、次に「夫30% 妻70%」が17.8%と続いています。
いずれにせよ理想に対して実情を見る限り、男性は外で働き女性は家庭を守るという風習が残っているように感じられます。
なぜ共働き世帯で、妻の方が夫より遅く帰ってくる家庭もあるにも関わらず女性が家事を担い続けることになるのでしょうか。
家事をやるべき対象の価値観が違う
女性のみが家事を行う状態が続いているのは、男性の価値観が旧態依然としていることが要員として挙げられます。
いわゆる亭主関白の家で育った男性は、「女性とは家のことをやる人だ」と幼少期から価値観が刷り込まれている可能性が高いのです。
それだとどこまで妻が「家事やってよ」と言ったところで「今忙しいから」などと適当な理由をつけて返されてしまいます。「そんなことを言われても私だって毎日仕事しているし、少しくらい手伝いなさいよ」と言い返したくなるものですが、ここは我慢して夫の価値観がそもそも違うので夫自体が悪いのではないと理解しましょう。
「家事=女の仕事」という価値観を変えない限りこの状況は変えられません。結婚直後は愛する妻に認められようと頑張っている夫も、慣れてくると「やっぱり家事はやってもらうもの」という元の気持ちに戻ってしまいます。もともと家事をするべき存在ではないと思っている夫に家事を無理強いすることは夫婦関係の悪化につながります。
ただ当事者である妻からすると「価値観だから」と言われても仕方ないか、とはならないはずです。実際に同じような境遇にあった主婦の方は
『私の場合は、まず「ありがとう」と伝えるようにしました。パートナーにとって家事や育児はできればやりたくないものです。ただし、旦那さんの家庭では女が家事をやることが当たり前になっていて、夫の母が家族に感謝をされることもなかったと話してくれました。「ありがとう」と伝えることで、奥さんは家事から離れる自由な時間を得て、旦那さんは得られるはずのなかった感情的な報酬を手にするのです。』(40代女性 富山県)
まずは夫に感謝を伝え、やるメリットを感じてもらうところから始まるのかもしれません。
旦那の理解が得られない! 仕事と家事を両立するための家事代行
旦那さんが全く手伝ってくれなかったとしても、自分1人でどうにかなるのであれば問題ありません。しかし勤務先の配属変更によって多忙になったり、子供が大きくなり、習い事や部活に行って洗濯物が増えたりすることはどこの家庭でも起こりうることです。
自分の仕事でいっぱいいっぱいになって家事が手抜きになったり、仕事終わりに大量の家事をこなすことは精神的苦痛ですし、長くは続きません。
旦那さんと話し合っても夫婦で家事や育児の分担ができないときは「家事代行サービス」を用いることを検討しても良いかもしれません。
ドラマで話題を呼んだ 家事を代行することの意義
日本では家事を代行するという発想に若干違和感を覚える人が比較的多いと言われています。しかし家事代行のイメージは恋ダンスでお馴染みのドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)で一気に大衆に受け入れられるようになりました。
ガッキーのような人が家に来ると思われたのかもしれませんが、それよりも論争を巻き起こしたのは、ドラマの中で家事労働を請け負うことで給料をもらい、結婚した「みくり(新垣結衣)」の年収が304.1万円とされたことでした。これは実際に時間計算した妻たちの家事労働の価値を表し、一人で二人分働いていると言っても過言ではない現状を世間に訴えたのです。
だからと言って家事代行を取り入れるかどうかはお金との相談になります。ただ責任を持って家事を全うするのではなく、仕事や趣味など自分がワクワクすることに最大限の時間を投資することも時には大切です。
旦那さんと家事をなすりつけあい、険悪になるなど精神的にも安定を保てない状態であれば家事代行など自分の時間を作る工夫をしてみてください。
家事代行体験談
では実際に家事代行を依頼するとき、何に注意すれば良いのでしょうか。
初めてだと値段が高いのか、安いのかもわからず結果的に面倒になって後回し、なんていう経験をしたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
どこまでやってくれるか、どのエリアで依頼ができるのかなどは各代行会社のホームページにて確認することができます。またネット上やSNSで口コミを確認することができるので、急がずゆっくりと自分にあったところを探してみても良いでしょう。しかし都会ではどの業者も自分の条件に合致しているという場合はどうすれば良いのでしょうか。
実際に家事代行を利用したことがある都内に在住の40代会社員の女性は、
『選び方としては、人が一番です。私も最初は全然わかりませんでしたが、何人かお願いしていくうちに段々と違いがわかってきました。掃除するにしても換気扇周りやお風呂場の天井など自分では届かない高いところをお願いするには身長が高い人が良いです。かといって子供が先に帰って来るのでやっぱり女性の方が安心ですし。本当に平日は仕事に追われて何もできないので、土日にまとめてやってしまうところを家事代行に依頼することで、土日は自分と家族のために時間を使うことができるようになりました。人選びは最終的に信頼が一番です。そういう意味では契約する事業者とその担当の人にまず会ってみることも大事ですね。』
ということです。
どんなに高いお金を払っても十分に家事をしてくれなかったり、いちいち口を出さなければいけなかったりという状態では代行を依頼する意味がありません。
まずは家事の希望を明確にして低料金のお試しでやってみて決めるのが得策でしょう。
まとめ
これまでは敬遠された家事代行も、共働き世帯が増えてきたことや共働き世帯での旦那さんの家事への参加率から徐々に求められるようになってきました。
共働き世帯が増えていることは、女性自身も家の中だけの存在ではなく、1個人として社会の中で存在を感じられたいという欲求の表れでもあります。
仕事を通して「自分だからこそできること」を追求するためにも家事代行など、できることは人に任せてみるのもありかもしれません。
仕事も家事も決して女が生まれ持った義務ではありません。共働きだからこそできる自分らしさを追求していきたいものですね。