圧倒的売り手市場?女性SEが明かす、女性がSEとして活躍できるワケ
システムエンジニア(以下SE)のイメージはどのようなことを思い浮かべますか?「男性社会」、「キツイ」、「帰れない」「ブラック」「難しい」そんなイメージの方が多いと思います。私はSEの職に就いてから早10年経ちますが、SEほど女性に向いている職はそうないと実感しています。女性SEが増えたわけと、SEが女性に向いている理由をみていきましょう。
女性が向いてる?システムエンジニアの女性が増えているわけ
SEと言われれば、大衆のイメージに「キツイ」「帰れない」「ブラック」があります。全く否定する気はなく、確かに毎日帰れない、会社に寝泊まり…というあるあるSEの日常でした。しかし、それは一昔前のことです。
現在では労働基準法(主に36協定)のおかげでクリアな職場環境が進んでいます。また、創立の若い会社が圧倒的に多い業界のため、ワークライフバランスを重視している会社が多いです。プレミアムフライデーや男性の育児休暇が言われ始めた時もいち早く反応し、実施した業界の1つであり、フレックス制度が当たり前になっている会社は多いです。
フレックス制度は、コアタイムを除く時間の采配は自由です。これが実は女性に向いている1つ目の理由です。私の場合、通常の始業より、30分早めて出社しています。そして定時より30分早く帰るのを基本としています。残業した分は、次の日にゆっくり出社や、早く帰ることも可能なので、予定と上手く調整して働いています。仕事以外にも、やること(子どもの行事ごとや、子どもの通院、銀行へ行くなど)多い女性にとってありがたい制度です。
2つ目の理由は、SEの仕事内容が女性に向いているからです。SEの仕事は、パソコンに向かい黙々と1人でといったイメージが多いのではないでしょうか。実は、半分以上の時間が「話す」打ち合わせことに使われます。もちろん、黙々とプログラムを作成している時間もありますが、お客様のところへ行って、ヒアリングする、チーム内で意識合わせのミーティングをするなど、実務の半分以上はコミュニケーションに重きを置いて過ごしています。
そのためSEにはコミュニケーション能力が必要不可欠になります。SEとして避けなければいけないことは、お客様の思っていたものと違うものを作ってしまうことです。そのためにはお客様の要望は何か、本質をヒアリングできているか、チーム内の認識は合っているか、足並みは揃っているか、聴きだす力や、気遣いが必要とされています。一般的に女性の方が、育児を通して話さない赤ちゃん相手に、泣き声、しぐさ、表情から読み取ることが必要とされてきたため、言語能力に優れているといわれています。
エンジニアというキャリアのメリットとデメリット
メリットは、
1.自己啓発しやすい
2.働く場所を選ばない
ことでしょう。
1.自己啓発しやすいのは、資格が多いことです。Java言語やC言語などの言語別(C言語プログラミング能力認定試験など)やセキュリティ、プラットフォームなどの専門分野の高いもの、入門になる資格(基本情報処理技術者試験)など、初心者向けの資格からコアな専門性の高い資格まで、100種類以上あります。毎月、何らかしらの資格試験が行われているので始めやすいです。産休や育児休暇中にも資格の勉強をして、新たな分野の知識を得ることで、長期の休みをチャンスに変えることができます。 また、SEの門戸は開かれています。背景にSEの慢性的な人材不足がありますが、未経験でも応募できる求人は多いです。「手に職をつけたいけど、もう遅い」と思っている方は、ぜひSEを検索してみてください。
2.働く場所を選ばないとは、SEの需要は年々増加しています。まず国内どこの県へ行っても働き口は見つけることができます。夫の転勤先へ付いて行きやすく、正社員での復職が容易です。
デメリットとしては、
根強い男性社会であることです。
女性SEが増えたとはいえ、依然として男性社会であることは否めません。 必然的に、男性の上司が多く、ローモデルとなる先輩は少ないです。 また、女性の産休、育児休暇で現場を離れる事への偏見は、残念ながらないとは言えません。 しかし、女性を受け入れないという頑固な風習というより、女性が今まで部下にも上司にもいなかったために扱いに困っているという印象です。この世界は常に新しい情報・技術と向き合っているので、長期の休みは逆にチャンスになります。現場の上司にとって新しい技術力を身に付けていることは、即戦力であることを意味し、大きく評価してもらえます。
今だからこそSEに就くべき?
ギグ・エコノミーの市場規模が広がりをみせている現在、SEにとって売り手市場であるのは間違いありません。
ライフスタイルに合わせて独立する、フリーランスになるという選択肢はとりやすくなっています。実際に(株)クラウドワークスでも、エンジニア案件は、他の案件に比べ圧倒的に多いです。その案件の中には、遠隔でプログラミング言語を指導するものや、スーマートフォンのアプリ開発、マクロ作成まで、多岐にわたっています。また、会社に所属していても在宅ワークを導入している企業は多くなってきています。また、2020年に、小学校でのプログラミング教育が必修化といわれています。 それに伴い、近年子ども向けのプログラミング教室が多く開催されるようになりました。今後もSEが活躍する場は、どんどんと増えていくと考えられます。 働く女性は、様々な立場が求められます。妻としてや母として、また娘として、嫁として。 SEとしてキャリアを積み上げることで、よりライフスタイルに合った働き方をできるといえます。