仕事辞めたいワーママへ|転職・働き方を変える前に知るべきこと

仕事や家庭で手いっぱいになり、「もう限界…」と感じたことはありませんか? 「やりがいは捨てたくない。でもこのまま続けるのも厳しい…」と悩むワーママは少なくありません。
実際に、QOOLキャリアのアンケート調査では「子持ちで働きづらさを感じた」が転職理由の1位。仕事・家事・育児の両立に悩み、柔軟な働き方を求める人が増えています。リモートワークの普及で選択肢は広がったものの、不安や迷いは尽きませんよね。
「仕事を辞めたい」と思ったら、まずは正しい選択をするための準備が大切。本記事では、辞めたい理由の整理法や転職・退職の判断基準、後悔しない選択のポイントを解説します。
目次
ワーママが仕事を辞める理由TOP5とよくある悩み
仕事と家庭を両立するなかで、「この働き方、本当に続けられるの?」と不安を感じるワーママは非常に多いです。QOOLキャリアが2021年に実施したアンケート結果(ワーママ309名対象)から、どのような理由で仕事を辞めた人が多いのか、また、一般的な離職理由との違いを見てみましょう。
アンケートから見えたワーママ特有の転職理由
1位:子持ちで働きづらさを感じた(25.9%)
保育園の呼び出しが多く、周囲に気を使いすぎて疲弊。
2位:復職後、やりがいを感じられなかった(16.5%)
産休・育休後の業務が単調になり、キャリアの成長を感じられない。
3位:子持ちの状態でキャリアアップが見込めなかった(15.5%)
「時短勤務だから昇進は厳しい」と上司に言われ、モチベーションが低下。
4位:通勤時間が長い(12.9%)
毎日往復3時間の通勤に疲れ、在宅勤務できる職場を探し始める。
5位:時短勤務ができない・継続できない(8.4%)
会社の制度上、時短勤務は3歳まで。延長できずフルタイム復帰に悩む。
厚生労働省「令和2年転職者実態調査」によると、一般的な転職理由のトップ3は以下のとおりです。(※)
・労働条件(賃金以外)がよくなかった(28.8%)
・満足のいく仕事内容でなかった(26.0%)
・賃金が低かった(23.8%)
参考:令和2年転職者実態調査の概況(個2.離職理由)(厚生労働省)
一方で、ワーママの転職理由は、給与や仕事内容よりも「子持ちで働きづらさを感じた」や「キャリアアップが見込めない」など、それぞれのライフスタイルと仕事の両立に関する要素が中心です。
転職だけが答えじゃない!自分に合う仕事の探し方
「辛い」と感じたときに、転職を考えるのは自然なこと。でも、感情的な判断ではなく、一度立ち止まって整理することが大切です。実は、今の職場でも働き方を工夫することで、辛さを和らげたり、やりがいを見つけたりできることもあります。
まずは辞めたい理由を書き出そう
「何がつらいのか?」「どんな不満があるのか?」を書き出し、優先順位をつけてみましょう。そのうえで、自分で変えられること/変えられないことを整理すると、次のアクションが見えてきます。
例:営業事務で育休復帰したAさん(30代)のケース
辞めたい理由
・時短でも業務量が変わらず、持ち帰り仕事が発生
・非効率な会議や報告が多い
・小さい子を育てながら働くメンバーが少なく、上司に相談しづらい
整理すると…
・業務の進め方 → チームで改善提案できる(変えられる)
・上司の価値観・相談しづらさ → 短期間で変えるのは難しい(変えられない)
「転職しないと解決できないこと」「職場で工夫できること」を仕分けることで、次のアクションが明確になり、Aさんは今の職場で工夫をすることに決めました。
キャリアの棚卸をしよう
「希望する働き方」「自分の強み」「好き・興味」を書き出して重なる部分を見つけましょう。この3つが重なる部分と、企業の求めるスキル・価値観が、あなたに合った仕事のヒントになります。
例:ブライダルプランナーとして活躍していたBさん(40代)のケース
・希望する働き方:リモートワーク・時短勤務・フレックス勤務
・自分の強み:顧客対応力・進行管理・マネジメント力
・好き・興味:イベント企画、サプライズ、ライフイベントに関わること、SNS運用、マーケティング、文章を書くこと
→ マッチする仕事の例:「広報・PR」「カスタマーサクセス(CS)」「コンシェルジュ」
このように、今のスキルを活かしながら新しい仕事を探し、Bさんは、宅食サービスのCSへ転職を成功させ、希望していたリモートワークでの働き方を実現させました。
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転職以外の選択肢も考えてみよう
今の状況を解決する方法は転職だけではありません。辞めたくなったときこそ、「環境を変える」「スキルを伸ばす」「考え方を変える」など、できることを試してみましょう。
1. 環境を変える
・社内異動にチャレンジ → 新しい部署で強みを活かす
・働き方を見直す → リモート勤務や時短など、柔軟な働き方を模索
2. スキルを伸ばす
・副業で経験を積む → 小さく始めて新しい可能性を探る
・資格取得やオンライン学習を活用 → 市場価値を高める
3. 考え方を変える
・一度しっかり休む → 仕事との向き合い方を見直す
・今の仕事のやりがいを再発見 → 強みや得意なことを活かせる場面を増やす
「辞める」以外の選択肢を持つことで、より冷静に次のステップを考えられます。
それでも転職を考えるなら…
「やっぱり今の仕事は合わない」と感じたなら、次こそ自分に合う仕事を選ぶための準備が重要。企業の求めるスキル・価値観と自分の軸を照らし合わせ、ミスマッチを防ぎましょう。
一人で悩んで時間ばかり過ぎるなら、信頼できる人に相談を! 焦らず、納得のいくキャリア選択をしていきましょう。
仕事を辞める前にやるべき5つのポイント
転職を決める前に、以下の5つを確認しておきましょう。
経済面の確認
・最低3〜6ヶ月分の生活費を確保。
・退職後の収入源(次の仕事・副業・フリーランス・貯金など)を考える
・失業手当の受給条件をチェック(ブランクがある場合)
家族との話し合い
・転職による収入や働き方の変化を共有
・転居やライフプランへの影響を確認
・サポートが必要な場面(育児・家計管理など)を話し合う
キャリアプランを描く
・「なぜ転職したいのか?」をキャリア軸をもとに言語化
・3年後・5年後にどうなっていたいかを考える
・信頼できる上司や同僚、キャリアの先輩に相談し、視野を広げる
・相談できる人がいない場合は、転職エージェントやキャリア相談を活用するのも一つの手
スキルの棚卸し
・過去の業務を振り返り、「経験」「役割」「得たスキル」を整理
・社内外での関わりや周囲の評価も参考にし、自分の強みを明確化
・転職サイトのスカウト機能を使って市場価値を確認
情報収集を徹底する
・希望業界の動向や今後の成長性をリサーチ
・カジュアル面談や社員面談を活用し、実際に働く人の声を聞く
・座談会やイベントに参加し、企業の雰囲気や価値観を深く理解する
「仕事が原因で病気になってしまった」「悪質なハラスメントが横行している」「会社の経営が不安定」など、今すぐに転職をするべき判断ポイントもあります。
反対に、「寿退社」「親の介護を理由に」「単に給料が安い」など、会社を辞めない方がいい判断基準もあります。
衝動的に辞めるのではなく、準備を整えてから行動することが成功のカギです!
転職のタイミング:働きながらか、辞めてからか
ワーママの転職の場合、仕事を辞めてからすぐに次が決まらない場合、保育園を退園するという事態にもなりかねません。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切です。
働きながら転職活動をするメリット・デメリット
■メリット
・収入があるため、焦らずじっくり転職活動ができる
・ブランクがなく、キャリアを維持しやすい
・転職に失敗しても現職に留まれる安心感がある
■デメリット
・仕事と転職活動の両立が大変で、時間の確保が難しい
・転職活動に疲れてしまう
・現職の業務が忙しいと、転職準備が十分にできない可能性がある
退職してから転職活動をするメリット・デメリット
■メリット
・転職活動に集中できるため、短期間で決めやすい
・スキルアップの時間を確保できる
・失業保険をもらえる場合がある
■デメリット
・収入がなくなるため、経済的な不安が大きい
・モチベーションが保てなくなる場合がある
・ブランクが長くなると、保育園の退園、企業にマイナス印象を与える可能性も
働きながらの転職が、経済的にも保育園の継続の面でも安心ですが、時間が限られるため効率的に進めることが大切です。時短家電を活用する、家族と役割分担をするなど、 今の生活と無理なく両立できる方法を考えてみましょう。
また、ライフスタイルが変わる可能性がある人は、 「今後のキャリアにどうつながるか?」を意識することも大切。 退職を考える場合は、失業保険の受給条件や生活費を事前に確認し、計画的に進めることが成功のカギになります。
退職~入社までの手続きチェックリスト
転職が決まったら、スムーズに退職・入社できるよう手続きを進めることが大切です。特にワーママの場合、保育園の在園手続きや仕事と家庭の両立を考えながら準備を進める必要があります。円満に退職し、安心して新しい職場でのスタートを切るために、どのような手順で進めるか知っておきましょう。
退職の準備(1~2ヶ月前)
・退職意思を上司に伝え、退職日を調整
・業務の引き継ぎを進める(マニュアル作成など)
・有給休暇を計画的に消化
保育園関連の手続き
・在園継続の確認:転職後も継続できるか自治体に確認
・就労証明書の準備:転職先から受け取り、自治体へ提出
・勤務時間に応じた調整:送迎時間に影響がある場合は園に相談
入社準備(新しい仕事に向けて)
・入社書類の準備(雇用契約書・必要書類を確認)
・勤務開始日の調整(前職の退職日と調整)
・仕事と家庭のバランス調整(時短勤務・在宅勤務の有無を確認)
次の職場までにブランクが出る場合は以下の手続きも必要です。
退職後の手続き
・健康保険:扶養に入る or 国民健康保険に加入
・年金:厚生年金 → 国民年金へ切り替え
・失業保険:条件を満たせばハローワークで手続き
転職してからも続く仕事と家庭の両立
円満退職し、新しい職場が決まっても、両立の悩みがすべて解決するとは限りません。毎日が時間との勝負だからこそ、無理なく続けられる工夫が大切! QOOLキャリアで働くママたちのリアルな工夫を紹介します。
・時短家電をフル活用(食洗機・ロボット掃除機で負担を軽減)
・全部自分でやる前提で工程を減らす(完璧を手放す!)
・一時保育やシッターサービスを活用(行政の補助がある場合も◎)
・ネットスーパー&サブスクで時短(買い物の手間をカット!)
・病児保育のリサーチ(いざという時に備えて安心を)
・頼れる先の選択肢を持つ(家族や地域の支援、家事代行サービスなど)
両立は「全部完璧にこなすこと」じゃなく、「工夫して続けること」。一人で抱え込まず、納得のいく選択を一緒に考えよう!
QOOLキャリアでは、さまざまな働き方を経験したワーママたちが、あなたの「次の一歩」をマンツーマンでサポート。LINEで気軽に相談できます。悩んだら、まずは話してみませんか?
後悔しないキャリアを続けていくために
自分の気持ちや今のキャリアをしっかり棚卸しすることは、次の一歩を踏み出すための大切なプロセスです。転職を考えるにしても、まずは自分の価値観や働き方を見直してみましょう。子育てやライフスタイルの変化、時間の制約がある中で準備を進めるのは簡単ではありませんが、自分に合った働き方を実現するためにも、ぜひ定期的に行っていただきたいです。
QOOLキャリアでは、正社員としてのキャリアを積んだ人やフリーランスで自由な働き方をしている人など、多様なライフスタイルを持つメンバーが一人ひとりをサポートしています。もし、今、あなたがどんな方法で仕事と家庭を両立させていくか悩んでいるなら、ぜひ気軽にLINEで相談してみてください。納得できる選択を一緒に考えていきましょう。
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