ワーママ必見!より良い転職を実現させるために知っておきたい転職先の探し方
転職の目的は人によって異なります。それは、働きながら子育てをするワーママも同じです。収入の増加が目的の人もいれば、働く環境を重視する人もいます。いずれにしても、大切なのは転職自体を目的化しないことです。重要なのは転職することではなく「より良い転職をする」ことだからです。ただ漠然と転職するのではなく、自分自身を客観視したうえで転職したい理由を明確化し、自分のキャリアを生かせる好条件で転職することが大切です。このコラムでは、ワーママが転職を考える理由と、より良い転職を実現させるために知っておきたいポイントを紹介します。
ワーママが転職を考える理由とは
ワーママが転職を考える理由には、主に次の5つが挙げられます。1つ目は、育児休業制度の要件を満たしていない場合です。育児休業制度とは、1歳に満たない子どもを養育する親は会社に申し出ることで、子どもが1歳になるまでの期間は自由に休業できる制度のことです。その期間中は育児休業給付金として給与の67%が保証されます。ただし、育児休業は、雇用された期間が1年未満・1年以内に雇用関係が終了する・週の労働日数が2日以下・日々雇用されている人には適用されません。2つ目は、子育てと仕事の両立の難しさです。子育ては心身ともに負荷が掛かる仕事のため、ハードワークが要求される会社の場合は体力的に続けることが困難になります。会社の協力が得られればいいのですが、不可能な場合は仕事との両立は困難になる可能性が高いです。
3つ目は、短時間(時短)勤務制度が適用されない場合です。短時間勤務制度とは、3歳に満たない子どもを養育する親の1日の所定労働時間が、原則として6時間に短縮できる制度のことです。なお、削減された時間分の給与の支払いは会社の任意とされています。この制度が適用されるためには、1日の所定労働時間が6時間以下ではない・日々雇用される者ではない・この制度が適用される期間に育児休業をしていない・労使協定で適用除外の労働者に指定されていないといった条件があります。これら条件に適合しない場合は利用できません。また、子どもの年齢が3歳を超えると対象外になります。4つ目は、会社の無理解です。ワーママは、子育てのために残業をこなすことが困難であったり、子どもの行事や急病などで早退することが少なくありません。こういったワーママ特有の事情に理解がある会社であればいいですが、そういった会社ばかりではありません。残業の時短や早退が続くと上司から嫌味を言われたり、同僚からもいい顔をされないことがあったりします。会社の中には、残業の時短や早退を認めてくれないこともあります。ただし、時短勤務が増えるとその分を補う人件費や他の社員への負担が増すため、会社としても仕方がないことでもあるのです。
5つ目は、キャリアアップへの影響です。時短制度を利用しているワーママの場合、どうしてもマミートラックになりがちです。マミートラックとは、子育てと仕事の両立はある程度実現できているものの、昇進・昇格といったキャリアコースからは外れている働き方のことです。ワーママがキャリアアップを目指せる制度が充実している会社なら昇進・昇格も可能ですが、そうでない会社が少なくありません。ほとんどのワーママは同僚を補助する程度の業務に従事するしかなく、本意でないままマミートラックを受け入れているのです。こうなると、ようやく時短勤務から外れたとしても、経験値の低さを指摘されて再びキャリアコースに戻ることは困難になります。
ワーママが転職する際の注意点
ワーママが転職する場合、倍率が高い会社は避けておくほうが無難です。倍率が高い会社には子どもがいない応募者も多く、こういった人たちは残業も多くこなせますし早退もほとんどしません。そのため、残業が困難で早退も少なくないワーママはどうしても不利になります。とはいえ、倍率が極端に低い会社は何らかの問題を抱えているかもしれませんし、ワーママに対する理解度も低い可能性があります。ワーママが転職する際の会社選びに大切なのは、ワーママからの人気が高くて積極的に雇用しているかどうかです。そのうえで、自分に適した仕事であれば上々です。また、ワーママは子育てと仕事の両立に忙しく、転職活動に割く時間が限られます。限られた時間の中で転職活動を行うと、結局自分の条件に適合した会社を探せずに転職を繰り返すことになりかねません。こういった事態を避けるためにも、転職活動にはじっくりと腰を据えて取り組むことが大切になります。
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ワーママがより良い転職を実現するために必要な対策とは
ワーママがより良い転職をするためには、漠然とした気持ちのまま動き出すのではなく、まずは目標を設定することから始めることが大切です。この場合の目標は、具体性の乏しい大まかなものでもかまいません。とにかく、数年後にどうなりたいかの目標を立てるのです。たとえば、5年後に転職先の企業でどのような存在になってどの程度の収入を得たいかや、住みたい家や子どもに受けさせたい教育に対する目標を設定します。そのうえで、目標を達成するための行動プランを考えます。たとえば、来月には転職エージェントに登録して半年後には転職を成功させ、3年後にはキャリアアップを実現して収入を増やし、5年後には賃貸から持ち家に引っ越して子どもを塾に通わせるといったプランを策定するのです。もちろん、目標通りに進行させる必要はありませんし、目標は達成できなくてもかまいません。また、状況を見ながら定期的に見直し作業を行ってもかまいません。大切なのは漠然と転職して働くのではなく、目標を思い描きながら生きていくことにあるのです。
ワーママがより良い転職を行うためには、まず自分のキャリアや強みを振り返ってみることが必要です。ビジネスウーマンとしてのキャリアは、スペシャリスト型とキャリアチェンジ型に大別できます。スペシャリスト型とは、簿記の資格やプログラミンスキルといった専門性を身に着けている人のことです。一方のキャリアチェンジ型とは、専門性の異なるさまざまな仕事を経験している人のことです。いずれのキャリアも転職市場では高い評価を得ることができます。ただ、ワーママの中には、「自分は誰にでもできる仕事しかしてこなかったから、職務経歴書に書けるようなキャリアがない」といった悩みを持つ人が少なくありません。このように自信が持てずにいる人は、まずこれまでの自分のキャリアを書き出してみるといいかもしれません。そうすることで、自分では気づいていなかったセールスポイントが見つかる可能性があるからです。
効率的に自分のキャリアを書き出すには、次のような方法が考えられます。まず、これまでの仕事内容を時系列順に書いていき、学んだことや身につけたスキル、業務で行なった創意工夫、上司や同僚に評価された点などを書き足していきます。たとえば、同じことを日々繰り返してきた仕事であってもスキルになっていますし、ちょっとした改善をしてみた経験やコミュニケーション能力を褒められたといった、どんな些細なことでもかまいません。とにかく、思い出せるだけ書き込んでみてください。そうすることで、今まで気づいていなかった自分の強みに気づけるはずです。自分で思い出せない場合は、上司や同僚に聞いてみてもいいかもしれません。
自分の強みが客観的に把握できたら、次はそれを面接で効果的に伝えられるようにしておく必要があります。書き出したことをそのまま伝えても面接官には評価されない可能性があります。会社にとって大切なのは、プロセスよりも結果だからです。学んだり身につけたりしたスキルや行なった改善がポイントではなく、それによってどのような結果を出してきたのかが重要なのです。転職の場合、多くの企業は実績を買って採用します。そのため、面接で強みを伝える際には、プロセスとともに必ず結果も伝えることが大切になります。その際には、前所属先の上司から受けた客観視な評価を加えると効果的です。企業は自分たちに貢献してくれる人材を求めているため、面接では自己アピールに終始するのではなく、自分がどれだけ貢献できる人材であるかを伝える工夫も大切です。そのためには、事前の調査で当該企業への知識をできるだけ増やしておき、求められている役割を理解しておくことが採用へのポイントになります。
注意したいのは、転職を重視するあまり会社側の条件に応じすぎてしまうことです。ワーママには、ワーママ特有の転職条件があります。子どもの送り迎えや行事への参加だけでなく、子どもの病気などによる急な退社や休暇の取得も考えられます。このようなワーママ特有の事態に即した環境が整っている会社でないと、子育てとの両立は困難です。面接時には勤務時間の柔軟性の有無や、急な早退に対応してくれるかといった確認も大切になります。ただし、相談する際には自分の要求だけを無理強いするのではなく、「週に2日なら残業が可能なので、子どもの行事や急に病気になったときは早退させてほしい」といった交渉を行うことも必要です。何でもかんでも「できません」では転職が難しくなるので、ある程度の折り合いが必要になります。もちろん、交渉には根拠が要求されます。面接の前に子どもの預け先などを確保しておき、約束した残業時間は必ず守れることをアピールすると応じてもらいやすくなります。
ワーママの転職先の探し方
忙しいワーママがより良い転職を実現するためには、インターネットの効果的な活用が重要になります。ただし、インターネットには膨大な情報が集められているため、漠然と探していては最適な転職先を見つけ出すことは困難です。たとえば、業界・職種・給与といった3つのキーワードに「転職」という言葉を加えてGoogleやYahooなどで検索すれば、求人サイトの一覧が表示されます。そういった求人サイトで検索すれば、ある程度の情報を得ることができます。ただし、こういった求人サイトでは会社名や給与などの求人票だけが表示されることが多く、会社の評判や制度といった詳細情報はわかりません。転職専門のアドバイザーがいないことも多いため、大切な転職先を探すには物足りない方法であるといえます。
インターネットで安全・効率・効果的に最適な転職先を探し出すためには、転職エージェントの利用が考えられます。転職エージェントとは、転職に特化した人材紹介サービスのことです。人材を求める企業と転職を希望する人の間に入ってマッチングするのが、転職エージェントの役割です。転職エージェントでは、ホームページでアカウント登録するだけで転職専門のアドバイザーが希望を聞きとって、最適な求人を探して紹介してくれます。転職エージェントには、その他にも5つのメリットがあります。1つ目は、無料であることです。コストを負担するのは企業側だけで、転職希望者は無料で利用できます。2つ目は、非公開求人情報が得られることです。転職エージェントは企業から非公開の求人情報を預かっているため、登録するとそういった求人を紹介してもらえます。非公開求人の中には公開されているものよりも条件の良い求人が少なくありません。
3つ目は、的確なアドバイスです。転職エージェントでは履歴書や職務経歴書などの書き方や、面接対策などのアドバイスが受けられます。推薦状を書いてくれる転職エージェントもあります。4つ目は、条件交渉の代行です。転職エージェントは本人では気後れしがちな給与や勤務時間などの条件交渉を代行してくれます。また、面接日の調整も行なってくれるため、求職者は余分なストレスを感じることなく面接に臨めます。5つ目は、転職に関するさまざまな相談に応じてくれることです。転職のタイミングや各種手続きといった転職に関する相談であれば、どんなことでも応じてくれます。ワーママに最適な転職エージェントは、QOOLキャリア・dodaエージェントサービス・マイナビエージェントなど複数あります。登録は無料なので、複数の転職エージェントに登録することでより多くの求人情報を得ることができますし、複数のアドバイザーに相談できるというメリットもあります。
転職エージェントを利用して積極的に転職活動を行おう!
30代前半はまだまだ多くのことにチャレンジできる年代です。ワーママというハンデがあるのは事実ですが、20代のうちに築いてきたキャリアは決して無駄にはなりません。今は転職エージェントという転職に特化した人材紹介サービスもあります。自分の力だけでより良い転職を実現するのは簡単ではないため、転職エージェントを利用して積極的に転職活動にチャレンジしていきましょう。
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