ワーママ転職のプロが解説!注意したい転職の進め方とタイミング
育休から復帰して久しぶりに働き始めて、仕事の多忙さや家庭とのバランスに大変な思いをする方はたくさんいます。特に子供がまだ小さいうちは夜泣きなど、どうしてもストレスに感じてしまうことも多いはず。
実際に育休後に転職を検討する場合も、一般の転職者に比べると転職活動に割ける時間が少なく、また保育園に預けていることもあり、転職タイミングなどは重要になってきます。
では、ワーママ(働くママ)転職を成功させた人はどのように活動をしたのでしょうか。ワーママ専門のエージェントであるQOOLキャリアが行ったワーママ309名へのアンケート結果と実際の転職事例をもとに解説していきます。
不安に感じているのはどこ?ワーママ転職理由ランキング
Q.現在の就業状況を教えてください。
- 就業中:138名
- 離職中:70名
- 育休中:101名
Q.転職検討時の子供の年齢を教えてください。
- 0-1歳:44.6%
- 1-2歳:24%
- 2-3歳:12.3%
- 3-歳:16.5%
※妊娠中5名、子どもいないという回答9名あり
子供の年齢が0歳〜1歳と早期での転職を考えているワーママが多く、また妊娠前・妊娠中に検討している人もいることから出産以前から「今の職場では子連れでは働き続けられない」と考えている方が多いようです。
ワーママが転職を考える理由第1位は?
Q.子供がいる状態で転職活動を始めた理由を教えてください(複数回答可)。
- 1位. 子持ちで働きづらさを感じたため:80(25.9%)
- 2位. 復職後やりがいを感じられなかった:51(16.5%)
- 3位. 子持ちの状態でキャリアアップが見込めなかった:48(15.5%)
- 4位. 通勤時間が長い:40(12.9%)
- 5位. 時短勤務ができない・継続できない:26(8.4%)
- 6位. 出産後も働きたかった(離職中など):9(3.5%)
- 7位. 残業時間や休日のあり方が嫌だった:8(3.2%)
- 8位. 正社員になるため:4(1.6%)
- 9位. 他の仕事もしてみたい:3(1.2%)
一方、一般的なビジネスパーソンへのアンケート結果は以下のようになっています。
- 1位. 他にやりたい仕事がある
- 2位. 会社の将来が不安
- 3位. 給与に不満がある
(『DODA転職理由ランキング』引用)
ワーママの場合、一般的なビジネスパーソンとは転職理由が大きく異なることがわかります。仕事内容や給与などが転職理由のメインになっている一方、子連れでの転職は「子持ちで働きづらさを感じたため」の回答が圧倒的に多くなっています。
転職理由の5位に入っている「時短勤務ができない・継続できない」が8.4%と少ないことから、企業内の制度の有無ではなく、あくまで職場における子育てに関する理解や気配りなど「雰囲気」や「居心地」をを重視していることがわかります。
また育休復職後の配置転換や役割変更によって、これまで培ってきた経験やスキルを活かせず、マミートラックのように感じたり、時短勤務によって十分な成果をあげられないまま評価が下がってしまうということも起きているようです。
加えて、少数ではありますが自分がやりたいことを叶えるために転職するというワーママもいます。ワーママの転職活動は、子どものためという考えも多いですが、自分のキャリアをもう一度考え直す機会にすることもできます。
>>関連記事:マミートラックとは?キャリアに与える影響や問題点と企業と女性が取るべき対策について
では、ワーママで転職を検討している人に多い希望条件を見ていきましょう。
出産後、最も重視する条件は「子育てに理解のある会社文化」
Q.出産後、働く上でもっとも譲れないことを教えてください。
- 1位. 子育てに理解のある会社文化:236(76.6%)
- 2位. 年収:32(10.3%)
- 3位. 働く上での制度:28(9%)
- 4位. スキルアップ:9(2.9%)
- 5位. その他
一般的なビジネスパーソンへのアンケート結果は以下のようになっています。
- 1位. 自分がやりたい仕事かどうか
- 2位. 自分の経験や知識が活かせる仕事かどうか
- 3位. 給与額
(『日経WOMAN調べ』引用)
働く上での条件に関しても仕事内容や待遇よりも子連れでの勤務に理解がある会社文化が重宝されているようです。現職に復帰して働き続けるにしても、転職するにしてもこれまでとは違う環境を求めている人がワーママの中には多いようです。
Q.ワーママになって働く上で2番目に譲れないことを教えてください。
- 1位. 年収:127(41.1%)
- 2位. スキルアップ:109(35.2%)
- 3位. 子育てに理解のある会社文化:42(13.5%)
- 4位. 働く上での制度:29(9.3%)
- 5位. その他
子連れでの転職の希望条件1位は「子育てに理解のある会社文化」がダントツで多いようでした。2番目に来る条件としては「スキルアップ」や「年収」などの条件がランクイン。これから育児などでお金がかかってくるタイミングで年収を維持・アップしていく希望が多いようです。
以上のように、転職に関しては以前から薄々現職のままでは働けないと感じているワーママは多く、特に妊娠中から育休復帰後にかけて強く感じていることがわかりました。では、実際に転職する場合、どのタイミングでの転職が良いのでしょうか。次に転職するタイミングについて解説していきます。
ワーママ転職で注意したいタイミングとスケジュール
ワーママが転職を考えるのは、妊活中、妊娠中、出産後、育休復帰時が多いと言われています。ライフステージの変化に伴う転職の際に気をつけるべき点をタイミング別に見ていきましょう。
妊活中に転職する場合
妊活と転職活動のタイミングがたまたま重なり、どちらかを諦めなくてはいけなくなった人は少なくありません。転職活動の内定〜入社までの間に妊娠が発覚したり、入社後すぐに妊娠がわかった場合はどうしたら良いでしょうか?
多くの会社にて就業規則して、入社したタイミングから約1年経過しない限り産休・育休が取得できないと定めています。就業規則に違反する場合、法律で定められた産休育休を取得し、産後8週間で職場に復帰する必要性があります。
出産のタイミングや住んでいる自治体の保育園の定員次第で復帰の可否が決まってしまうため、働き続けるのが難しい上に生後8週間の赤ちゃんを1日中預け入れるのは現実的ではありません。妊活中に転職する場合は上記のようなリスクをしっかり把握した上で、本当に転職するのかについて家族と相談の上決定するのが良いでしょう。
>>関連記事:【欲張るキャリア vol.1】仕事は妊活の敵?女性が欲張りに働ける環境とは
妊娠中に転職する場合
出産後も今の職場で仕事ができるイメージが湧かないという理由で転職を検討する人はいます。転職活動は約2〜3ヶ月で完了し、内定から入社までは長くとも半年以内が基本となります。採用する企業としては、預け入れ先が決まっておらず、内定承諾後に辞退となる可能性がある人に内定を出すのはリスクが目立ってしまいます。
転職できる可能性がある場合は中長期での採用を検討している企業で、自身の希少な経験やスキルを評価してもらえる場合や友人・知人からの紹介によって入社する場合はほとんどです。
どうしても妊娠中に現職の仕事が続けられない場合は一度退職し、出産後に再就職するのがおすすめです。その場合、住んでいる地域によっては保育園の入園に向けたポイントが下がってしまうことがあるので注意しましょう。妊娠期間中に転職をしなくても無事に保育園の入園ができれば、育休復帰後の5月のゴールデンウィーク明けに転職するほうが現実的と言えます。
>>関連記事:転職したばかりですぐに妊娠!育児休業給付金を受給することはできる?
保活中に転職する場合
保活をしながら転職活動をする方もいます。保活をうまく成功するには、まずは現職の就労証明書を確保しておくことです。転職したいのであればまずは保活に成功し、復帰時期を明確にすることが大前提必要です。採用する企業にとっても預け入れの確実性は採用を検討する上で重要な要素であるため、預け入れ先は確保するようにしましょう。
申請期間中に転職活動を開始する方もいますが、自宅から離れた保育園などですと、出発・帰宅時間を早めなければいけないことや、突発的な発熱などでお迎えに行く際に時間がかかってしまいます。
>>関連記事:仕事を辞めたら保育園は退園になる?退職・転職したら必要な手続きと提出書類
育休中に転職する場合
産休・育休中の転職活動を行うことは可能です。保育園決定後の育休中に活動を開始し、現職への復帰が必要ない場合は育児期間中に転職し、復帰が必要な場合は現職への復帰後1〜2ヶ月となります。現職の復帰の必要性に関しては、お住まいの自治体の取り決めに従い行わなければいけないため、事前に確認するとよいでしょう。
保育園が決定してからの転職活動は日程調整などが難しく時間がかかりやすいです。キャリアアドバイザーなどと連携しながらこまめに日程を確認し、進めていくようにしましょう。
>>関連記事:産休・育休中に転職しても問題ない?よくある育休後のワーママの転職理由と気をつけるべきこと
育休後に転職する場合
育児休暇明けの転職は比較的に自由に行うことができます。ただし、出産前の転職と異なり、保育園のお迎えのため時間が制限されていたり、急な予定の変更が頻繁に起きるため、転職活動は一定の負担になります。
転職活動を下手に長引かせないためにも、早期にワーママ専門のエージェントに相談するなどして、自分自身のキャリアプランの作成や、転職条件の決定、転職市場の状況などを理解するよう努めましょう。
>>関連記事:育休明けの転職は不利?ワーママが転職を成功させるポイントと注意点
子供の小学校入学と転職が重なる場合
小学校に入学するとこれまでの保育園のお迎え時間よりも早く帰宅しなければいけない家庭もあるでしょう。学童の有無や利用の可否を確認するとともに、何時までに帰宅するかの条件を決めます。
あまり無理に条件を決めると、慣れない職場の人間関係や通勤ルート、子供も新しい環境で苦慮していることへの対応など自身にかかる負担も一定のものがあります。特に小学校入学時には、連絡帳の確認や宿題の対応、雑巾などの準備物の購入、PTAなど小学校のことだけでも一杯一杯になりがちです。
こうした子供の状況により親にかかる負担が異なり、小学校1年生のタイミングで特に起きやすいことから「小一の壁」と言われています。子供の小学校入学と同時のタイミングでの転職をすべきか、改めて見極めた上で転職活動を進めましょう。
>>関連記事:小 1の壁とは?ワーママや共働き家庭が抱く実際の不安と内閣府の取り組み、乗り切る方法と対策について(事例あり・季節別対策あり)
夫婦が同時に転職する場合
夫もしくは妻のいずれかが転職し、勤務地が変わるなどした場合はもう一方の配偶者も転職を余儀なくされるケースはあります。子連れの場合、パパもしくはママが子供のお迎えのためにどちらかは退勤時間を調整しなければならず、転職を成功させる条件が1つ増えてしまいます。
逆に言うと、夫婦で役割分担をし直す良い機会でもあります。勤務時間や勤務条件を見つめ直し、どのようにすれば仕事も家庭も無理なく機能するかについて話し合ってみても良いでしょう。
転職後すぐは有給や欠勤が取りづらいケースが多いです。事前にわかっている予定などがあれば、選考段階で相談をし、入社時期を変更してもらう、もしくは人事に相談するなどして対応しましょう。
正社員の転職面接での希望条件の伝え方
転職活動を開始するタイミングで一定の希望条件を提示する必要があります。一般的な転職では、「仕事内容」「年収」「入社日」がメインとなりますが、30代の子持ちの女性の転職条件では社内の雰囲気や勤務時間などの条件が追加されます。
しかしながら、希望している条件をそのまま伝えてしまうと「わがままな人」という印象が強く、選考で通過しにくくなるのも事実です。希望条件をうまく選考で伝えるための具体的な方法について解説していきます。
仕事内容に関する希望
仕事内容は基本的にこれまでの経験やスキルを活かすことができる環境をもとに決定します。未経験の仕事内容へのチャレンジも方法の1つですが、即戦力を求められている転職市場の場合、転職ハードルは上がるだけではなく、年収が下がってしまうケースなどが多いためです。
また経験やスキルに関しては、「業種」と「職種」で考えることができますが、職種変更の場合は求められる業務内容が大きく異なるため、転職が難しいと言われています。一方で、同職種・異業種への転職は扱う商材やクライアントが大きく変わったり、仕事の仕方などが変わる可能性があるものの、全く異なる業務ではないため、比較的転職しやすいと言われています。
もし仕事内容に希望がある場合は、求めるポジションと現在の自分のポジションを比較し、あまりにもギャップがある場合は入社時点でのポジションとキャリアパスとして想定できるポジションを検討し、応募するようにしましょう。求人要件を満たした人材はほとんどいないため、ギャップを理解した上で不足点を補うように面接で伝えると、面接官に「ポテンシャル」を認めてもらい、合格となる可能性が高くなるでしょう。
年収に関する希望
一般的には転職時の交渉によって年収をあげるケースが多いと言われています。しかしワーママの場合、時間の条件を優先するため、転職時の年収は現年収と同額以上もしくはそれ以下に設定するケースが多いです。
もちろん、採用企業からすると年収が低いに越したことはありませんが、転職成功と社内での継続的な活躍は別物ですので、自分自身が頑張ることができる金額で希望条件を出すようにしましょう。
年収の交渉は内定を得た後、条件通知をされる間で行うことができます。一次面接など早期から主張すると転職目的を年収と捉えられかねないので注意しましょう。また年収額を提示する際は、希望条件の中でもミニマム(検討できる最低年収)と即決(提示されれば決断できる)ラインを設定しておくと決めやすくなります。
勤務時間に関する希望
ワーママの転職では時短勤務の前提で求人を探す場合がありますが、求人情報に時短勤務の有無が記載されているケースは稀なため、まずは帰宅すべき時間を設定し、そこに間に合う勤務時間・通勤時間を見るようにしましょう。
例えば、18:00に保育園に到着が必要な場合、通常の勤務時間が9:00〜18:00になっていると時短勤務になりますが、フレックス勤務が可能で午前8:00からの勤務開始時間が可能な場合、8:00〜17:00の勤務をすることができればフルタイム就業が可能です。
企業の就業条件を把握し、自身の条件と照らし合わせることで年収を下げず、他社員と変わらない働き方を実現することができます。また、2020年6月以降のwithコロナの時代は働き方を見直す企業が多くなっています。
資生堂:社員の出社を半減
Twitter:永久的なリモートワークを可能に
富士通:基本原則テレワーク
最初から不要な制限をすることなく、できる限り転職活動が成功しやすい形での条件を設定しましょう。保育園のお迎え時間の交渉などはシビアな条件になりやすいため、できる限り専門のエージェントなどを介して行うのが望ましいです。
注意したいワーママ転職での履歴書の書き方
上記のような転職活動での希望条件を伝える際、履歴書の本人希望欄に勤務時間や年収に関する記載をする方がいます。実際はこうした記載は避けて「貴社規定に従います」とする方が望ましいと言われています。
先に自身の希望を記載すると「希望条件をとにかく優先したいひと」という印象となり、プラスに働くことが少ないためです。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
>>関連記事:ワーキングマザーの転職は難しい?子育て中の転職活動を成功させるコツを解説
>>関連記事:履歴書の「本人希望欄」はどう書くべき?希望職種、待遇、勤務時間、条件の書き方(例文あり)
ワーママが転職するメリット・デメリット
働き方を変えることによって、自分の時間が確保できるようになったり、自由に使えるお金が増えたりとこれまで抱えていた不満がなくなったという意見もあります。また、やりがいを感じることができるようになったことも大きなメリットの一つといえるでしょう。仕事内容が変わるのはもちろんのこと周りの人や環境が変わることによって、最初はストレスを感じても、後々退屈しない環境として働くことができたという声もあります。
デメリットとしては、環境が変わることによる体調などへの影響があることです。環境が変化するということは、何歳になろうともストレスがかかるものです。ワーママであれば、子育てでもストレスがかかるため、尚更気を付ける必要があります。また、福利厚生や職場の雰囲気としてワーママに対する理解が少なくなるということもあります。将来を見据えての意思決定だったとしても、つらいと感じることがあるかもしれません。
働き方に対するメリット・デメリット
正社員のメリット・デメリット
正社員は収入や雇用形態が安定しているため、収入という面において安定して人生設計をすることができるという点です。また、福利厚生を受けやすかったり、やりがいのある大きな仕事に関わりやすかったりすることもメリットの一つです。デメリットとしては、会社の一員として責任を求められる立場になることで、子どもの体調などが悪くなっても 急に休むなどの対応が難しかったり、転勤や異動などがあったりすることもあります。
アルバイトのメリット・デメリット
アルバイトのメリットとしては、時間の自由があるということです。そのため、子どもとの時間を自由に取ったり、臨機応変にライフスタイルを変えていくことができます。一方で、正社員に比べるとどうしてもアルバイトは収入の面で差があることがあり、また安定しないことがあります。
これらのメリット・デメリットを比較して、自分の働き方を考えましょう。
>>関連記事:妊娠中でも転職活動はできる?妊娠と転職の関係性を詳しく解説!
ワーママ転職の失敗体験談
ここでは実際にあった転職活動の失敗体験談を紹介します。
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昨年の4月に元いた職場に育休から復帰予定でしたが、どうしても働けるイメージがわかなかったのと、事前のミーティングで配属先の変更を伝えられていたので「自分じゃなくてもいいのか」と考え、転職活動を始めました。
私は2回目の転職活動でしたので履歴書と職務経歴書を更新し、いくつかの転職サイトを見て、興味のある企業への応募をしました。子育てしながら書類作成するだけでも時間がないのですが、在職中にもし転職活動をする場合、全然時間が足りないとも思いました。
経歴としてはこれまで2社に就業しており、一貫して営業のキャリアを築いてきた自負がありました。しかし、最初に応募した3社は全て書類選考で不合格。不合格の理由も「スキルマッチしないため」といった抽象的で当たり障りのないものばかりでした。「必須条件」には当てはまっているはずなのにお見送りになる理由がわからないままストレスを感じていました。
次に、ワーママ専門のエージェントに相談しに行きました。たまたまfacebookの広告で見つけたのですが、エージェントとの面談は初めてだったので、登録したもののなかなか面談調整までは行わずに止めていました。ただ他の選考もうまくいかない上に、自分の条件に当てはまる企業が本当にあるのかわからなかったため、一度だけ話を聞いてみようと決心し、面談に行きました。
1時間ほど話をした上で、5つの求人をしてもらって全てに応募することにしました。初めて書類選考が通過し、3社と1次面接することに。「さすが専門のエージェントだな」と感動していたのですが、その後は子供の発熱や夫の出張など、面接調整ができずに1週間ほど経ってしまいました。
その後、2社から「採用が充足したため終了」と連絡をもらい、あっけなく残り1社の選考を受けることになりました。とても真摯な姿勢の素敵な会社だったのですが、代表含めて社員の方がとても若く、正直そこまで魅力的には感じられていませんでした。再度他の企業を自分で調べたり、ワーママ向けの求人に応募するものの、なかなか条件に合う企業は見つからず、資格を取得しようと考えるなどしているうちに現職への育休復職のタイミングが来てしまいました。
>>関連記事:ワーママ必見!より良い転職を実現させるために知っておきたい転職先の探し方
結果、社内で働き始めてからは忙しすぎるあまり、やりがいを感じられない仕事でも続ける以外選択肢がなく、現職に在籍し続けるかパートや派遣に切り替えるか悩んでいます。ハローワーク等も利用しましたが妥協すればもっと良い求人があることはわかっているものの、踏ん切りがつかない状況です。求人数自体がそこまでないからこそ、チャンスが来た時に必ず対応できるような体制や家族の協力を仰いでおけば私の転職活動の結果は変わっていたかもしれないと感じています。
このほかにも、働き方と仕事内容のギャップがある。ワーママがいるものの、現場ではワーママに対して理解があるわけではなかった。条件を絞りすぎてそれに見合う会社が見つからなかった。など、転職活動で焦りすぎてうまくいかないということがあります。
ワーママ転職の成功体験談
子供が9ヶ月のタイミングで転職をしました。出産前に前職は辞めていたので転職活動時は無職の状態でした。出産前に前職を辞めたきっかけは、実績を評価される会社で風通しが良かったものの、妊娠をして以降はなかなか結果が出せず、この状況で育児休暇を取得して復帰しても成果が出せないと感じたためです。
まずは大手の転職サイトから複数社応募して面接も数件参加しました。SE職に応募していたのですが、特に働き方に関しては求人情報にはない情報を面接で伝えられたり、時短とわかった途端に態度が変わったり、やはり一般的な求人情報だけでは活動自体も非効率な状態が続いていました。
そこでワーママ専門のエージェントの方との面接を通じて、転職活動の流れや知っておくべき企業のポイントについて話を伺い、まずは面接に行くための準備をすることにしました。面接の対策はもちろん(ここはエージェントの方とマンツーマンで練習しました)、面接に行くために子供を預けられるのか、いつのタイミングまでに預け入れの可否は知っておけば良いのかなどを事前に確認しました。
そのあとにエージェント経由で応募していた1社との面接があり、選考が進んで行きました。面接のその場で次回の日程を決めたり、エージェントの方とスムーズにやりとりできたことにより計3週間で内定を獲得することができました。 転職活動は選考を進める企業の数が多いに越したことはありませんが、キャリアアドバイザーで子持ちという状況では求人はそう多くありません。1件1件がスムーズに進むように、事前にできる準備をしておくことが重要だと思います。特にタイミング次第で求人の有無が決まるため、進めている1社をしっかりと進めることが重要だと考えています。
>>関連記事:30代子持ちの女性が転職する際のメリットとデメリットは?ワーママが転職活動で成功しやすくなるポイントをわかりやすく解説!
ワーキングマザーに特化した転職エージェントの選び方
転職エージェントとは、転職したい人と企業のマッチングをするプロフェッショナルです。
キャリアカウンセリング、書類作成のサポート、面接対策、条件交渉などのサポートがあります。自分では考えてもいなかったようなキャリアプランを提案され未来の選択肢が広がったり、求人サイトには出ていない「非公開求人」を紹介してもらえることもメリットの一つです。
時間のない方にこそ、転職エージェントは強い味方です。上手に活用して効率よく転職活動を進めましょう。
複数登録がおすすめ
一口に「転職エージェント」と言ってもエージェントによって得意分野が異なります。
「バックオフィス・管理系ポジションの求人が多い」「ハイキャリア求人に特化している」「マネジメント層の求人が多い」「都内の求人がメイン」「幅広いエリアの求人を取り扱っている」「女性に優しい求人が多い」など様々です。
専任のキャリアアドバイザーがつくこともありますが相性等もありますので複数登録して自分に合うエージェントを探すと良いでしょう。また、看護師や研究職などの専門職の場合、全く取り扱っていないこともありますので事前に確認が必要です。
希望条件に合う求人を探しましょう
希望条件・希望の働き方とは、例えば「入社時からの時短勤務OK」「リモートワーク可能」「フレックス制度が使える」「土日祝休み」「年収400万円以上」「外資系企業」「渋谷駅近辺」「残業なし」など、働く上で会社に求めることです。
また希望条件だけでなく「30代」「女性」など、現在の年齢や性別といった情報も、転職エージェントを選ぶ際に確認すべき大切な条件になります。
各エージェントのサイトを見るとそれぞれの強みや対象エリアが書かれていることが多いので確認すると良いでしょう。また「利用者の声」や「実績」が掲載されている場合は、自分の経歴や希望条件に似た人がいるかどうかという視点で見てみるとマッチしたエージェントを選べます。
女性向けやワーママに特化した転職エージェントを利用するメリット
ここ数年で、女性向けの求人やワーママに特化した転職エージェントも増えてきました。
女性向けやワーママ特化の転職エージェントを利用するメリットのひとつは、一般的な転職エージェントに比べて、求人情報が豊富なことが挙げられます。現時点での希望条件以外にも「転職後、入社時から時短勤務ができる」な求人、「子育てママに理解のある」求人、「働き方が柔軟」な求人など、自身の今後のライフステージを考えて転職をする人も増えてきているようです。
また、女性やワーママ転職成功の実績やワーママ転職を成功させるためのノウハウを蓄積しているため、実績に基づいた有効なアドバイスをもらうことができます。
なにより女性向けやワーママ特化の転職エージェントで働く人たちは、女性やワーママの状況や気持ちを理解したい、サポートしたいという気持ちが強いことが多いため、女性やワーママに対して理解があり、通常のやりとりや面接日程調整の際の配慮、企業との細かな条件面の交渉など、気持ちの面でも大きな支えになることでしょう。
ワーママにおすすめの転職サイト・転職エージェント
ワーママの志向性、転職タイプを7つに分けて、それぞれにおすすめの転職サイト・転職エージェントをご紹介します。
キャリア志向の女性やワーママにおすすめ4選
時短勤務ができる求人多数!年収500万円以上の女性やワーママを対象としているQOOL(クール)キャリア
女性やワーママに特化した転職エージェント。書類添削や面接対策など手厚いサポートに定評があります。職務経歴書とご希望条件の提示で企業からオファーが届くオプションも人気です。
20代〜30代の転職に強いマイナビエージェントが特設ページを設けて女性の転職支援をしているのが「+Agent」。全国展開しており、女性の転職に特化したチームのサポートを受けられます。
ワークライフバランス重視の女性やワーママにおすすめ6選
パソナキャリア
総合人材サービス大手のパソナが運営する、女性の転職に特化した転職エージェント。
業界トップクラスの求人数とサポートで、2019年・2020年オリコン日本顧客満足度調査「転職エージェント」第1位を獲得しています。
エスキャリア
「自分らしく働く・生きる」という価値観に理解のある求人の紹介をしています。
国家資格を持った女性のキャリアカウンセラーが、入社後も1年間定期的に面談を実施するなど安心のサポートがついています。
女の転職@Type
ワーキングマザーの応募歓迎!アパレル、介護、保育などの専門職専用サイトもあります。雇用形態も正社員からアルバイト、業務委託まで幅広く選択可能なので自分にあったスタイルの求人を探せます。
日経WOMANキャリア
こちらは、約30の大手転職サイトに掲載されている女性向けの求人を集めたサイトです。そのため求人数も多く、業界・職種も幅広く揃っています。
ランスタッド
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時短求人に特化しており、派遣や業務委託、正社員など幅広い雇用形態の求人を探すことができます。30代前半〜40代前半の利用が多く、希望の時間・日数でもやりがいのある仕事がしたい人におすすめです。
ベンチャー企業で働きたい女性やワーママにおすすめ6選
QOOLキャリア
ワーママに特化した転職エージェントです。働き方が柔軟な企業の求人はもちろん、お仕事を探しているワーママひとりひとりに併せて企業に交渉をしてくれます。大手転職エージェントにはない中小企業からスタートアップの求人に出会えます。
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リブズキャリアはキャリア女性のための転職エージェント。カルチャーマッチ診断を使ってあなたに合う求人を探せます。「リモートOK」「フレックスOK」はもちろん、「週3、4勤務」「副業OK」などの求人もあります。
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「週3日勤務」「1日5時間勤務」などの時短勤務求人に特化し、ブランクから復職したい女性が使いやすい転職エージェント。家庭と両立したい方やダブルワークをしたい方におすすめ。
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柔軟な働き方を希望するキャリア人材と、社会的課題に取り組むスタートアップをマッチングさせる転職マッチングサイトです。
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Wantedly
『「はたらく」を面白くするビジネスSNS』という通り、一般的な転職サイトとは全く異なる形式です。
ベンチャー企業がメインで掲載されており、求人票には必須の給与・勤務時間等の記載はありません。代わりに「価値観」や「なぜやるのか」などの内面的な部分が詳細に書かれています。「話を聞きにいきたい」ボタンから気になる会社の社員と直接会うことができます。
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BIZReach(ビズリーチ)
年収1,000万円以上の求人が3分の1以上。8割以上がスカウトからの転職成功者で経営幹部や管理職へのハイクラス転職をしたいワーママにおすすめ。
JACリクルートメント
30代〜50代の年齢層に強く、管理職や外資系企業・海外勤務のある企業など語学力を生かした仕事を探したい、将来海外赴任も視野に入れたいワーママにおすすめ。
withwork(ウィズワーク)
過去最高年収500万円以上の、ハイキャリアのママパパに特化した東京23区内にあるWebベンチャーの正社員・業務委託求人を取り扱っています。
未経験で挑戦したい女性やワーママにおすすめ4選
リクナビNEXT
全国展開しており、「未経験者歓迎」で絞り込みもできるため検索がしやすく希望にあった求人を見つけやすい。女性が働きやすい求人特集など、ワーママに嬉しいカテゴリーもあります。
doda WomanCareer
こちらは転職エージェント大手のdodaが女性の転職のために設けた特設サイトです。
全国の中小企業から大手企業までの求人が多くなっています。「業種未経験歓迎」「職種未経験歓迎」で検索が可能。
女の転職@Type
全国の求人を網羅しており、未経験でもOKな正社員の事務求人が掲載されています。
選考通過の可能性が高い求人をピックアップしてくれるなど、エージェントを使うのはハードルが高いと感じるけれど、自分にはどんな仕事が向いているかわからない人向け。
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大手人材エージェントと「バイトル」を運営するdipが保有する求人を全て掲載。
正社員からパートまで雇用形態の幅広さと求人数の多さが特徴です。応募した求人によってはエージェント登録が必要です。「未経験OK」での絞り込みも可能。
扶養の範囲内で働きたい女性やワーママにおすすめ4選
はたらこindex
大手人材エージェントと「バイトル」を運営するdipが保有する求人を全て掲載。
正社員からパートまで雇用形態の幅広さと求人数の多さが特徴です。「主婦(ママ)歓迎」での絞り込み検索も可能です。
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派遣求人がメインですが、正社員からパートまでの求人も取り扱っています。時短勤務や、再就職を目指すブランクのあるママ向けのページも充実しているため、育児が一段落して再就職したい人にもおすすめ。
テンプスタッフ
子どもが小さいうちは派遣社員として働きながら「紹介予定派遣」で正社員の道を目指したい人におすすめ。半日有給休暇など福利厚生も充実しています。
バイトル
アルバイト・パートを検討するワーママは、バイトルがおすすめです。アルバイトというと飲食・販売などの職種をイメージする人もいるかもしれませんが、オフィス系の求人も多数あります。
関東以外の人はバイトルのロゴ横にある「関東」または「▼印」をクリックすると全国エリアが選択できます。
ワーママ転職は求人を見ながらしっかりと準備を
ワーママになってからの転職は育児などもあり時間との戦いですし、迷うことも多いはずです。誤ったタイミングで行うと保育園の入園などに影響を与える可能性もあります。育休復帰から入社までのスケジュールをしっかりと立て、順序よく転職活動を行いましょう。
また本当に転職するのか、転職する場合はどのような理由なのか、など自分自身やと求人を理解し、実現的な転職条件を設定することが成功の鉄則です。自身の強みや弱み、転職理由と志望動機の関係性など、理解しづらい場合はキャリアアドバイザーなどの力を借りながら転職を進めるのが良いでしょう。
一方で、働くママの転職は時間との戦いでもあります。子育てとの両立による時間のなさ、子どもが育っていく中で条件が刻々と変わっていくことによる時間のなさ。周りへの負担など。準備をしっかりとしながらも、できるだけ少ない時間で進めることができるよう、使えるモノはフル活用して転職活動に挑みましょう。